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339 高松塚古墳私感4
2006/6/16(金)19:29 - 山口昌美 - ppp113.ibaraki-ip.dti.ne.jp - 12645 hit(s)

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 東京に行く機会が無く、かとうさんに教えていただいた本は、まだ読んでいない。そのような中途半端な状態だが、今朝(6/16)の日経朝刊の「高松塚壁画で調査委報告書案」のタイトルの記事の最後にある識者コメントを見て、一言言いたくなった。

 識者曰く”なぜカビが発生したかは不明なままで、今後は一番の問題であるカビの原因究明をしなければいけない……”
 
 個別の原因に対して対策を考えるという対症療法的な措置では、モグラたたき、というか、いたちごっこ、というか、そんな状態の繰り返しになるだろう。微生物はこの地球環境のどこにでもおり、増殖の機会をいつでも窺っている。

 微生物の生存・死滅に関する基本条件に基づいた対策が必要と思う。

カビのような好気性微生物の生存には、栄養分・水分・温度・空気(酸素)が必要である。
原因究明も、それに基づく対策も結構だが、これら基本条件のいずれかを生存不能の状態にしない限り、必ずカビは生えると考えるべきである。生存基本条件のいずれかを徹底的にカビ生存に不利な条件を作るにはどうしたらよいか、に頭を使った方がよいと思う。

 冷蔵庫に入れたモチにカビが生えることで判るように、常温〜冷蔵温度で、少々冷却しても気休めにしかならない。栄養分・水分の制御も困難だろう。

 窒素雰囲気では、カビのような好気性微生物は生存できない。石室内を窒素雰囲気にすべきと私は考える。
 石室内の雰囲気制御は産業技術を応用すれば、容易であろう。


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