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覚書2 カミがかりな集団

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意気込んではじめたつもりのコラムだが、やっぱり長文を書こうとすると筆無精モードになってしまう。(^^
真面目に書き始めると情報量の不足に気がつき、途中でゴミ箱行き。チャットや掲示板へ書き込むような気楽な気持ちで、今後もダラダラ書いていくことにしよう。
時間にゆとりのある寛容な方だけ読んでくださればよいかと思う。


今回の話は、カミがかりな集団について。

カミがかり..といっても危なげな宗教集団じゃない。
はたまた、これを書いている今日が「建国記念日」だからといって、その方面の話を期待されたかたがいるかもしれないが、そうではない。
何でも紙を使わなければ気が済まない「紙がかり」な人たちのこと。

官公庁の文書偏重主義はいまさら言うまでもないけど、そこに身を置くと、愚鈍なまでに紙がかりな組織なんだなぁとあらためて認識してしまう。
たしかに、両面コピーの徹底とか再生紙の使用とか、対処療法的に紙の消費量を少なくしようと皆さんがんばっておられるようだが、そんなことしても根本的な解決にはなりまへんわなぁ〜。解決しないことも皆さん先刻ご承知なんやろうけど。

ちょっと前に、担当部局の"ホームページ"を作成するというので、そのお手伝いをしたことがある。「おぉ..いよいよ我が部局も遅ればせながら時流に乗って、インターネットで情報公開するのか。インタラクティブなサイトにして、活発な意見交換の場を作りたいなぁ。」などと思ったものだ。
でも、そういう考えはやっぱり甘かった。なんといってもウチの組織は「カミがかりな集団」やもんなぁ。

web pageのコンテンツを作成して公開するまでには、結局下記のような段取りが必要とされた。しかも情報の新鮮度がなくなるのに充分な時間をたっぷりかけて..。

web pageのデザインとコンテンツ作成 → プリンターで出力 → 回覧 

→ 回覧時の意見をもとに修正 → 決済文書作成 → 決済時の指示をもとに再度修正 

→ フロッピーでサーバー管理者に手渡し → 管理者がFTP

せめてフロッピーにHTMLやらGIFやらのファイルをいれて決済に添付し、各自のパソコンでブラウズしてもらいたかったが、やっぱりプリントアウトが多量に必要となった。
白い紙にプリントアウトされたweb pageをみて、「黄色い字は薄すぎて見にくい」とか「改頁位置がオカシイ」とかいう意見がもっともらしく書き込まれて、決済文書が帰ってくるのだ。(^^;

また、web pageに書き込む内容も「わざわざ公表するべきじゃない。公表して突っ込まれたらやっかいだ」と判断されるものはどんどん削られていく。自分たちから災いのタネを蒔かないのが公務員の基本姿勢のようだ。
その結果、当たり障りのない面白味に欠けるweb pageができあがる。やっぱり、お役所が好んで作るリーフレットを、そのままHTML化した体裁に落ち着いてしまう。

結局、カミがかりな集団にとってweb pageは、ネット上で公開したリーフレットのようなものでしかない。いっぱいある官公庁や地方自治体のサイトをみれば、「上から言われたので、しかたなく作りました」もしくは「しかたなく業者委託で作らせました」という感じのweb pageだらけだ。
それらはまったく更新される気配が感じられない
そりゃそーやわな。印刷したリーフレットを改訂するのは数年に1回ぐらいのことやろうから。
やはり、彼らの意識は紙の上にあるのだ。

だから、カミがかりな集団が、1つの仕事を完了するまでに使用する紙の量はハンパじゃない。内部ミーティングで膨大な枚数の資料を複数部用意して、他部局や上部組織との折衝などに備えるのだ。
人事異動が多いから、分厚い資料を残しておかないと不安なんだろうけど、本当に必要な情報はその10分の1以下なんじゃない?
いくら再生紙を使おうが、両面コピーをかけようが、そんなもん気休めというか言い訳にしかすぎない。
本当に環境に気遣いながら仕事したいなら、根本的にいまの「紙文書偏重主義」を改めるしか他に方法がないはずだ。

大量に刊行されている埋蔵文化財調査報告書だって、お役所の紙文書偏重主義の産物だ。
遺跡を破壊する代償として記録保存された遺跡のデータ。それを保存する媒体として今日まで書籍が適切であったことは認めよう。しかし、1冊の書籍として刊行すべきデータばかりであると本当にいえるだろうか。予算などの都合で非効率的な発刊がなされていないだろうか。
大量に毎年刊行される報告書の中から、必要な情報を完全に検索することはほとんど不可能に近い。紙文書偏重主義のもと、とりあえず報告書の形で記録保存することに努力し、その行為に安心を求めてきた結果が、充分有効に活用できない紙の山だとしたら、それは遺跡破壊の代償とはいえないんじゃなかろうか。

いま我々は、簡易でしかも安価にデータをデジタル化して公開する技術とシステムを手中にしている。
なにも小難しいプログラムを使ってデータをデジタル化し、それを共有するためのフォーマットを改めて策定する必要もない。
このサイトの書庫に収録しているようなHTML形式の報告書を各自が作ってweb上で公開すれば良いのだ。そうすれば、いつでもどこでも誰でもが、容易に遺跡データを全検索することが可能となる。
研究者の要求する通常のレベルまでの情報ならば、写真図版や実測図もGIF形式の画像で充分であろう。しかし、場合によっては、web上で公開する必要上から画質を劣化させた画像では満足できないこともありえるだろう。そうしたケースにも対応するために、CD-ROMやMOなどに高解像度の画像で図版や実測図を収録したweb版報告書を保存して、限定少数量コピーし、各公共施設等で貸出・閲覧できるようにすれば良いのだ。

ただ、急激な変化は各方面に混乱をもたらすだろうし、現行のような紙の埋蔵文化財報告書も、経過処置的に当面は併行して少数部数を刊行していけば良いと思う。

現在、埋蔵文化財報告書編集の際に、たいていの場合はワープロ・パソコンが使われている。テキスト形式で保存されるその原稿をHTML形式に打ちなおすのは大した作業ではないはずだ。だから、報告書のweb版報告書作成には、ほとんど費用がかからないはずだ。
その公開に際しても、多くの官公庁や各自治体でwebサイトを運営しているのだから、サーバーに領域を確保してそのファイルを登録するのにさほどの障害もないのではなかろうか。ただ、上記のように、カミがかりな組織ゆえのアナログな段取りもあるだろうけど。(^^;
埋文担当者各自が少しの労力と時間を割いてweb版報告書を作成・公開すれば、全研究者・全調査者が多大な恩恵に浴するのだ。情報は各々自らが発することにより、各自が受け取ることができるようになるのだから。

某府県では、府県の埋文センターが刊行する報告書を、その府県教委の埋文担当者へ無償配布することを取りやめたという話も聞く。財政のきびしいご時世ゆえに、このような措置もやむを得ない側面があろう。
各組織の埋文担当者も報告書刊行のための印刷製本費を確保するのにたいへんな思いをしておられるハズだ。
費用削減の立場からも、報告書のデジタル文書化を真剣に考えてもよい頃だと思うのだが、いかがだろうか。

(1999年2月11日)



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