[近畿の横穴式石室資料集成 目次]
横穴式石室研究会
近畿の横穴式石室資料集成 例言
本データは2007年7月14・15日開催の研究集会「近畿の横穴式石室」(主催:横穴式石室研究会 会場:大手前大学さくら夙川キャンパス)の発表要旨集にDVDにて添付した資料集成データのウェブ版である。
本研究会の大きな目的のひとつは、近畿の横穴式石室の資料集成であり、資料の共有化をめざした。その成果であるウェブ版『近畿の横穴式石室資料集成』の利用については、下記の手引きを参照いただきたい。
編集は横穴式石室研究会事務局(富山直人 森下章司 太田宏明 梅本康広 奥田智子)がおこなった。
近畿の横穴式石室資料集成(ウェブ版)利用のてびき
<内容・横穴式石室一覧表・図面資料・注意事項>
この資料集成には兵庫、大阪、奈良、京都、滋賀、三重、和歌山各府県の横穴式石室集成資料(約3500件:2007年7現在)を納めている。なお、ウェブ版においては、その利点を生かして、新規資料の補追等を適時行う可能性がある。
資料は、各府県別の横穴式石室一覧表(HTML形式)、横穴式石室図面および主な出土遺物の図面資料(PDF形式)で構成される。なおフォルダ名やファイル名は、ネット上におけるデータ共有を確実なものとするため、アルファベット表記とした。
各府県の一覧表内の各古墳名に横穴式石室・出土遺物図面資料へのリンクを設定しており、閲覧者の環境において、ブラウザでのPDF表示にアドビ社のAdobe Reader等を関連付けている場合は、古墳名をクリックすることでファイル内容が表示される。古墳名のリンクからPDFファイルをダウンロードしてローカル環境に保存したのち、Adobe Reader等で閲覧することも可能である。なお、横穴式石室・出土遺物図面資料PDFファイルは、
大手前大学史学研究所
の全面的な協力を得て、そのサーバ内に保管している。
今回は現在図面のあるものを全て集成するよう努力し、図面がないもので重要と思われるものには、一部実測調査を実施して補った。また、写真によって紹介されているものも必要と思われるものは、担当者の判断によってこれを採録した。
各古墳ないし石室ごとに4桁の整理番号を付し、集成一覧表および図面の左上の番号と一致するようにした。上1桁の数字は府県番号であり、1兵庫、2大阪、3奈良、4滋賀、5京都、6三重、7和歌山となっている。なお、1墳丘に複数の石室が存在する場合には石室ごとに番号を付したため、古墳によっては複数の番号を持つものがある。
墳丘規模の単位はメートルである。石室特記事項には両袖、右袖、左袖、無袖、竪穴系横口式石室、小石室、単室・複室の別、石屋形・石棚・石障・刳抜玄門・装飾などの要素をあげた。
出土遺物は種類のみを記載した。
築造時期は田辺昭三氏による編年並びに飛鳥編年などをもちいた表現で示した。出土須恵器や副葬品と石室形式をあわせて判断したもの、石室形式から位置づけたもの、須恵器形式によるものなど、基準は色々である。時期の位置づけは各府県の担当者の判断による。
石室実測図は原則として100分の1に統一し、縮尺を示した。特に大きな石室や極端に小さい石室はそれぞれ任意の縮尺率としたところもあり、縮尺を表記した。また、略測図などスケール不明なものはその旨を示してある。
出土遣物は石室から、およびその古墳から出土した遺物をできる限り掲載するように努めた。ただし、埴輪等墳丘からの出土遺物については代表的なものにとどめた部分もある。原則として須恵器等土器は縮尺8分の1に統一し、スケールを表記した。玉類など小型のものもあり、個別に各担当者の判断によって縮尺を決定している資料もふくむ。略測図は上記に準じた。
本資料集成は膨大な数にのぼる近畿の横穴式石室資料を互いに協力して集成し、資料の共有化をおこない、研究の進展に寄与することをめざした成果である。広く自由に活用されることを望むとともに、この資料に基づいた研究成果などの公表の際には、作業に従事した者の労および協力いただいた多くの方々・機関のご厚意を尊重いただければ幸いである。
今回の趣旨に賛同いただいた多くの方々・機関から未公表の図面も提供いただいた。それらについては一覧表の文献欄に個人名・機関名が記してある。利用される場合には了解を得てほしい。
一覧表の各項目の表記方法などできる限り統一を試みたが、不十分な点は多く残されている。図面の縮尺も合わせようとしたが、デジタル操作上の問題などからさまざまなズレをふくむ。利用の際にはご理解いただきたい。
2007年7月14日 横穴式石室研究会一同
青木美香 石井智大 市来真澄 植田隆司 内田真雄 梅本康広 太田宏明 奥田智子 北山峰生 蔵富士寛 黒石哲夫 榊真麻 鈴木一有 高松雅文 竹内英昭 竹村忠洋 田中奈津子 辻川哲朗 寺前直人 富山直人 南部裕樹 西谷麻衣子 丹羽恵二 ロラン・ネスプルス 野島智実 花田勝広 藤村翔 前田俊雄 宮元香織 森島一貴 森下章司 守田めぐみ 森本徹 安井蓉子 山元温司 横田真吾 和田晴吾
(会長:和田晴吾 世話人:梅本康広 太田宏明 富山直人 森下章司 ネット公開担当:植田隆司)
<集成作業府県別担当者・協力者・協力機関> 敬称略
兵庫県
<担当者>富山直人 奥田智子
<参加者>青木美香 小柴治子 榊真麻 高松雅文 竹中慎詞 竹村忠洋 濱崎範子 萬野翔子 前田俊雄
<協力者>石松崇 神崎惠子 酒井龍一 定松佳重 田畑 基 西田辰博 菱田哲郎 櫃本誠一 水野正好 森岡秀人 山本三郎 和田晴吾
<協力機関>太子町教育委員会 篠山市教育委員会 芦屋市教育委員会 香美町教育委員会 南あわじ市埋蔵文化財調査事務所 兵庫県教育委員会埋蔵文化財調査事務所(現 兵庫県立考古博物館) 奈良大学考古学研究室
<洞中1号墳・2号墳実測調査参加者>高松雅文 榊真麻 奥田智子 小柴治子 富山直人
大阪府
<担当者>太田宏明 森本徹 横田真吾
<協力者>小浜成 中西克広 花田勝広 安村俊史 吉田野乃 野島稔
<協力機関>四條畷市教育委員会
奈良県
<担当者>北山峰生 西谷麻衣子 丹羽恵二 前田俊雄 宮元香織
<参加者>相場さやか
<協力者>西光慎治
滋賀県
<担当者>辻川哲朗 花田勝広 藤村翔 守田めぐみ 山元温司
<協力者>白井忠雄 細川修平
京都府
<担当者>梅本康広 田中奈津子 安井蓉子
<参加者>内田真雄 奥田智子 榊真麻 筒井崇史 南部裕樹
<協力者>荒川史 鷹野一太郎 丸川義広 古閑正浩 水谷壽克 中島正 村川俊明 和田晴吾 北村有貴江
<協力機関>龍谷大学考古学研究会 木津川市教育委員会 精華町教育委員会 The British Museum
三重県
<担当者>竹内英昭 森島一貴
<参加者>石井智大
和歌山県
<担当者>黒石哲夫
<協力機関>和歌山市教育委員会
研究集会協力者
魚津知克 岩本崇 藤本史子 赤松和佳